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100万キーワードから探るAIが検索に与える影響

概要

大規模な調査によると、AIの台頭により検索需要は縮小しているのではなく、再分配されていることが明らかになりました。高ボリューム検索需要の29%が減少する一方で、ほぼ同量が他の場所で成長しています。全体的な需要はほぼ横ばいです。

この研究では、Semrushのデータを用いて100万件以上の高ボリュームキーワード(月間1万回以上の検索)と、1,004人の米国消費者への調査を分析しました。

業種別に見ると、FinTechが37.7%減と最大の減少を記録し、HealthTechWellnessも大きく減少しています。これらのカテゴリは、チャットボットが完結した回答を提供できる情報集約型である傾向があります。

一方、SaaSLifestyleInsuranceTravelといった、ユーザーが取引を必要とするカテゴリでは、需要が横ばいか増加しています。特にSaaSは48%、Lifestyleは40%の成長を見せています。

非ブランドクエリはAIチャットボットによって簡単に置き換えられるため、最も脆弱です。ヘルスケアや金融のような分野では、AIが完全な回答を提供することで、その後の検索行動がなくなることが多いです。

消費者の行動では、70%がAIをより多く利用していますが、検索エンジンの利用を減らした人はわずか17%でした。購入調査では、47%が従来の検索エンジンから始め、AIチャットボットから始めるのは13%に過ぎません。しかし、消費者の18%はAIの推奨に基づいて購入しており、これはブランドが検索を介した接点を持たない新たな購入経路を示唆しています。

消費者の59%は、AIチャットボットがブランドに言及または推奨した後、そのブランドのウェブサイトを訪問する可能性が高いと回答しており、AIによるブランドの言及が新たなランキングとなり、ウェブサイト訪問が新たなクリック率となっています。

5年後もGoogleが主要な検索ツールであると答えた消費者は52%ですが、20%はGoogleを利用しなくなる可能性を指摘しており、この少数派も無視できない存在です。

結論として、AI可視性は脅威ではなく流通チャネルであり、デジタルPRやアーンドメディアを通じてブランドがチャットボットの回答に登場するよう努めることが重要です。

解説

この調査結果は、SEO担当者にとって非常に重要な示唆を与えています。Gartnerの予測は方向性としては正しかったものの、実際の検索需要は「減少」ではなく「シフト」しているという点が肝要です。

まず、自社の業界が「情報集約型」なのか「取引型」なのかを把握することが不可欠です。FinTechHealthTechのように情報提供が中心の業界であれば、AIが完結した回答を提供する可能性が高いため、従来の検索ランキングを重視するだけでなく、AIが回答の中で自社ブランドを推奨するようなAI可視性戦略を積極的に検討する必要があります。具体的には、デジタルPRアーンドメディアエンティティシグナルを強化し、AIが信頼できる情報源として参照する存在になることが重要です。

一方、SaaSLifestyleのように購入やサービス利用につながる取引が多い業界では、AIの推奨が「次の一歩」としてのブランド検索を生み出す可能性があるため、AIによる推奨後のダウンストリーム検索も考慮に入れたSEOが求められます。AIの回答に登場することに加え、その後のブランド名検索で確実に上位表示されるようなブランド権威性の構築が重要になります。

非ブランドクエリの脆弱性を考慮し、コンテンツ戦略においては、単なる情報提供に留まらず、ユーザーが「そのブランドでなければならない」と感じるような、ブランド価値独自のソリューションを強調することが重要です。

消費者の行動変化から、AIが推奨するブランドを検証せずに購入する層が一定数いること、またAIによるブランド言及がウェブサイト訪問に繋がることが示されています。これは、AI内での露出が従来の検索ランキングと同様、あるいはそれ以上の価値を持つ可能性があることを意味します。自社ブランドがAIの回答にどのように表示されているかを定期的に追跡し、最適化するプロセスが、今後のSEO戦略の中核となるでしょう。

Googleを離れると予測される20%のユーザーは無視できません。これらのユーザーがAIツールや他のプラットフォームに流れることを踏まえ、YouTubeRedditなど、AIが情報を収集する可能性のある多様なチャネルでのブランドプレゼンスを強化することも、新たなSEOの領域となり得ます。


  • 掲載元: Search Engine Land
  • 公開日: 2026-07-02T14:00:00+00:00

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