概要
SparkToroの調査によると、2026年初頭(1月から4月)に米国でのGoogle検索の68.01%がクリックなしで終了しました。これは2024年の60.45%から7.56ポイントの上昇です。クリックを生む検索の割合が減少する一方で、別のGoogle検索につながる検索の割合が7.2ポイント増加しました。この傾向は、Googleが検索結果で直接質問に答え、ユーザーにGoogle内で検索を継続させる能力が高まっていることを示しています。
AI Overviewsがゼロクリック検索の増加に寄与している可能性が高いとされています。現在、AI OverviewsはGoogle検索の20%以上で表示され、表示されるとクリック率(CTR)が60%近く減少します。
AI Modeは調査期間中(1月~4月)は限定的な役割でしたが、Google I/O 2026で月間ユーザー数が10億人を突破し、クエリ量が四半期ごとに倍増していると発表されており、将来的に検索行動への影響が大幅に拡大する可能性があります。
SparkToroは長年ゼロクリック検索の動向を追跡しており、データソースは変更されているものの、一貫してゼロクリック行動の増加を示しています。過去には2019年に49%、2020年に64.82%、2024年に58.5%(米国)でした。
この2026年の調査は、Similarwebのデスクトップおよびモバイルウェブパネルデータに基づき、2026年1月から4月までの米国でのGoogle検索を対象としています。Googleのモバイル検索アプリでの検索は除外されており、そこでのゼロクリック行動はさらに高い可能性があります。
解説
今回の調査結果は、Googleが単なる検索エンジンから、ユーザーの疑問にその場で直接答える「アンサーエンジン」へと進化している現状を浮き彫りにしています。検索結果ページで情報が完結するため、外部サイトへのトラフィックが減少する傾向がさらに強まると考えられます。
特にAI Overviewsが導入されるとクリック率(CTR)が大幅に減少するという点は、ウェブサイト運営者にとって無視できない課題です。これまでのSEO戦略だけでは、過去のようなGoogleからの大量の参照トラフィックを維持することが困難になる可能性を示唆しています。
今後のSEOは、単にキーワードで上位表示を目指すだけでなく、Googleの検索結果上で直接価値を提供するようなコンテンツ戦略、例えばAI Overviewsで取り上げられやすい形式での情報提供が重要になるかもしれません。また、ブランド検索やローカルビジネス検索、購入意図の高いトランザクション検索など、特定のカテゴリでは依然としてSEOが非常に有効であると指摘されています。
Rand Fishkin氏が提唱するように、Googleからの直接的なウェブサイト訪問にとらわれず、ユーザーが時間を過ごす他のプラットフォームでのブランド認知向上や影響力拡大に投資することも、これからのマーケティングにおいて重要になってくるでしょう。多様なチャネルでのプレゼンスを確立し、ユーザーが情報を得る場所に合わせて戦略を柔軟に調整する必要があります。
過去のデータとの比較には注意が必要ですが、一貫してゼロクリック行動が増加している事実は変わりません。この傾向は今後も続くと予想されるため、SEO担当者やウェブ担当者は、常に最新の動向を把握し、変化に対応できる戦略を構築していくことが求められます。
- 掲載元: Search Engine Land
- 公開日: 2026-06-09T15:01:42+00:00
