概要
Googleは現在、一部のウェブサイトに対し、通常の検索結果での掲載を維持したまま、AI検索機能からコンテンツをオプトアウトする機能を提供しています。
これは、英国の競争市場庁(CMA)が課した行動要件と、Googleが自社でテストを開始したSearch Consoleの切り替え機能によって実現しました。
しかし、この決定を下すのに十分な情報があるかが問題視されています。GoogleのSearch Consoleで提供され始めた新しいAIパフォーマンスレポートには、インプレッション数は表示されるものの、クリック数は含まれていません。
CMAは、パブリッシャーが情報に基づいたオプトアウト決定を下せるよう、クリック数、クリック率(CTR)、およびオーガニック検索とは分離されたデータの提供をGoogleに求めていますが、これらのデータは現在のレポートにはありません。
これまでのところ、ウェブサイトのコンテンツをAI Overviewから除外する簡単な方法はありませんでした。既存のGoogle-ExtendedタグはAIモデルのトレーニングには使われませんが、AI Overviewには表示される可能性があり、nosnippetタグは両方に影響を与えました。
CMAの行動要件は、パブリッシャーがAI検索機能やAIモデルのトレーニングからコンテンツを撤回することを義務付け、Googleがドメインを明確に帰属させ、オプトアウトしたサイトを不利益に扱わないよう求めています。
GoogleのSearch Consoleの切り替え機能は、AI Overview、AIモード、DiscoverのAI Overviewからドメインレベルでサイトを除外することを可能にし、これが標準検索のランキングシグナルとして使用されないことをGoogleは確認しています。
ページレベルでのコントロールはまだ利用できませんが、CMAはGoogleに2027年3月までに実装するよう求めています。AIパフォーマンスレポートは、AI機能でのページの表示回数をページごと、国ごとに示しますが、クリックデータの不足が大きな課題となっています。
AI機能からのクリックデータがないため、パブリッシャーはオプトアウトした場合のトラフィック損失や、AIが提供するトラフィックが本当に「バウンスクリック」なのかを検証できません。
この状況は、規制プロセスの中でデータの不足が議論されているため、単なる業界のフィードバックループを超えた意味を持っています。パブリッシャーは、脱出口を与えられたものの、そのコストを評価するための情報が不完全な状態にあります。
解説
GoogleがAI検索からのオプトアウト機能を提供開始したことは一歩前進ですが、肝心なクリックデータが提供されない現状は、パブリッシャーにとって非常に悩ましい問題です。
AIパフォーマンスレポートでインプレッション数がわかるようになっただけでも進歩ですが、これが実際のウェブサイトのトラフィックや収益にどう影響しているのかを把握できなければ、適切な戦略を立てることは困難です。
特に、広告収入やコンバージョンに依存するサイトにとって、AI Overviewがもたらすトラフィックの質は極めて重要です。GoogleはAI Overviewが「バウンスクリック」を排除すると説明していますが、クリックデータなしにはこの主張の真偽を検証できません。
現在の状況では、ウェブサイト運営者はAIパフォーマンスレポートのインプレッションデータから、自社コンテンツがAI検索でどの程度可視化されているかというベースラインを把握することしかできません。
しかし、オプトアウトを検討する際には、この可視性を放棄することがどれだけの潜在的なトラフィック損失につながるのかを正確に測れないという情報非対称性に直面します。
CMAの規制は、Googleにデータ提供を義務付けることで、パブリッシャーがGoogleとコンテンツ契約の交渉を行う際により強力な立場に立つことを目的としています。
これは、単なる技術的な変更ではなく、検索エコシステムにおけるパブリッシャーの交渉力を高めるための重要な動きと捉えることができます。
今後、GoogleがクリックデータやCTRのレポートを導入するか、そしてページレベルでのコントロールがいつ実装されるかによって、このオプトアウト機能の有用性は大きく変わってくるでしょう。
企業やクライアントへのアドバイスとしては、現状のインプレッションデータを分析しつつ、クリックデータが提供されるまで慎重な姿勢を保ち、今後のGoogleおよび規制当局の動きを注意深く見守ることが賢明です。
- 掲載元: Search engine journal
- 公開日: 2026-06-06T13:31:25+00:00

Google Gives Sites AI Search Opt-Out, But Not The Data To Use It via @sejournal, @MattGSouthern