概要
Googleは、米国におけるAIモードの利用状況に関するレポートを公開しました。これは、AIモードの提供開始から1年間の社内検索データとGoogleトレンドに基づいて作成されたものです。
このレポートは、Google I/O 2026の発表と合わせて公開され、AIモードの月間アクティブユーザーが世界中で10億人を突破したことを報告しています。リリース以来、クエリ数は毎四半期2倍以上に増加しています。
AIモードでの平均的な検索は、従来の検索に比べて3倍長くなっています。ユーザーは会話形式でより長い質問をする傾向があり、短いクエリと長いクエリの両方が増加しています。
米国では、AIモードでのフォローアップクエリが毎月40%以上増加しています。また、AIモードでの検索の6回に1回以上はマルチモーダルであり、音声、画像、または動画が利用されています。画像ベースの検索は、リリース以来毎月40%以上増加しています。
よく使われるキーワードには「information(情報)」「identify(特定)」「find(見つける)」「explain(説明する)」「summarize(要約する)」などがあります。最初の単語としては「what(何)」「how(どのように)」「I(私)」「is(~である)」「can(できる)」が一般的で、「I」が特に目立つことから、人々がAIモードを従来の検索よりも会話のように扱っている可能性が示唆されます。
Googleは、AIモードの検索トピックを「Explore(探索)」「Decide(決定)」「Learn(学習)」「Create(作成)」「Do(実行)」の5つのカテゴリに分類しました。上位10位のトピックには、クリエイティブコンテンツ、メディア、教育、ファッション、食品、健康、テクノロジー、旅行、生産性、開発などが含まれます。
ブレインストーミングに関するクエリは、リリース以来、AIモード全体のクエリよりも30%速いペースで増加しており、「where to(どこで)」「where should I(どこへ行くべきか)」「ideas for(アイデア)」といった検索も増えています。計画関連のクエリは6ヶ月間で80%速く成長し、「which(どちら)」で始まる意思決定に関する質問は40%増加しました。
買い物客は、まず従来の検索で情報を探し、その後、より深い情報収集のためにAIモードを利用する傾向があります。特に、電化製品、書籍、アパレル、ヘルスケア・美容、自動車の分野で見られます。
AIモードでは、店舗関連の質問が「near me(近くの店)」、交換部品、ディーラーの融資関連、オンラインオプション、在庫に集中しています。小売に関する主な関心事は、価格、場所、色、ブランド、在庫状況です。レストランについては、家族向け、景色、バー、ヴィーガン・ベジタリアン選択肢、屋外席などが検索されています。
AIモードの画像作成クエリは、2026年初頭から3倍以上に増加しました。ユーザーは主に写真、クイズ、ロゴ、物語、コードの生成を求めており、写真、ドキュメント、ビデオ、メッセージ、コードの編集も行われています。
教育分野では、数学、スペイン語、歴史、英語、生物学が上位の主題です。プロフェッショナルなスキル開発の検索では、Security+、black belt、Network+、bar exam、不動産免許などが注目されています。
このデータは、AIモードのユーザーが従来のキーワードパターンとは異なる方法で検索していることを示しています。クエリはより長く、会話的で、ますますマルチモーダルになっています。フォローアップの会話が増加し、計画および意思決定に関するクエリは、レポートで最も強い成長シグナルの一つです。
クエリの長さとフォローアップが増え続ける場合、薄いコンテンツは、マルチパートの質問に対する会話的な回答とは異なる競争に直面することになります。
Googleは、このレポートの公開と同じ週に、Gemini 3.5 FlashをAIモードの新しいデフォルトモデルとして発表し、検索ボックスを再設計し、この夏の検索エージェントをプレビューしました。
解説
今回のGoogleのレポートは、AIモードが検索行動に与えている具体的な影響を浮き彫りにしています。最も注目すべきは、検索クエリが従来のキーワードパターンから大きく変化しているという点でしょう。
ユーザーは、より長く、会話形式で、多段階的な質問を投げかけるようになっています。これは、従来の検索エンジンが単一のキーワード入力に対してウェブページリストを返すのとは異なり、AIが対話を通じて複雑なニーズに応えるという期待の表れです。
特に「I(私)」で始まるクエリが多いという事実は、ユーザーがAIを個人的なアシスタントのように扱っていることを示唆しています。これにより、SEOの観点からは、単なる情報提供だけでなく、ユーザーの特定の意図や状況に寄り添ったコンテンツの重要性が増していると言えます。
「Explore(探索)」「Decide(決定)」「Learn(学習)」「Create(作成)」「Do(実行)」というカテゴリ分けは、AIがユーザーライフサイクルの様々な段階で利用されていることを示しています。特に「Decide(決定)」や計画関連のクエリの急増は、購買意欲の高いユーザーや具体的な行動を検討しているユーザーがAIモードを活用していることを意味します。
小売業界やローカルビジネスにとって、この変化は重要です。ユーザーは「near me」のようなローカルな質問や、商品やサービスの比較、購入前の詳細な検討にAIモードを利用しています。これは、「購入」に至るまでのカスタマージャーニーにおいて、AIモードが重要な接点となりつつあることを示しています。
コンテンツ作成においては、「薄いコンテンツ」ではAIからの会話的な回答に太刀打ちできないという警告は重い示唆です。網羅的で、深く、多角的な視点から情報を提供する高品質なコンテンツが、より一層評価される時代になるでしょう。
今後は、Gemini 3.5 Flashのような新しいAIモデルの導入や、検索エージェントの展開によって、AIモードの機能はさらに進化することが予想されます。SEO担当者は、単一キーワードの最適化だけでなく、ユーザーの複雑な質問意図を理解し、会話の流れの中で価値を提供できるようなコンテンツ戦略への移行を真剣に考える必要があります。
また、AIモードのトレンドデータが一般公開されていない点も重要です。Googleがどのような指標でAIモードのパフォーマンスを評価しているのか、今後の情報開示に注目する必要があります。
- 掲載元: Search engine journal
- 公開日: 2026-05-20T14:59:57+00:00

Google Shares First AI Mode Usage Data After One Year via @sejournal, @MattGSouthern