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Google Discoverのパブリッシャープロファイル:54社に与えられた管理権限とその活用実態

概要

Google Discoverには、プロファイル.google.com/cp/でホストされるパブリッシャープロファイルページが存在します。これは2025年8月の「フォロー」ボタンの導入と共に開始され、ほとんどのパブリッシャーのページはGoogleによって自動生成されています。

しかし、2026年3月以降、選ばれたごく一部のパブリッシャー54社にエンハンストプロファイルへのアクセスが許可されました。これらは米国を拠点とし、英語でコンテンツを公開しているメディアです。

エンハンストプロファイルでは、カスタムバナー画像、設定可能なリンク棚、投稿のピン留め機能、ソーシャルリンクとコンテンツタブの表示順序の制御が可能になります。これにより、従来の「Googleによって生成されたプロファイル」という表示も消えました。

Googleはこれらの参加者を招待制のパイロットプログラムとして手動で選定した模様です。この54社の内訳を見ると、地域紙や地方テレビ局が半数近くを占め、ローカルジャーナリズムの支援というGoogleの重点分野と一致しています。

パブリッシャーがこれらの機能で何をしたかを見ると、興味深い傾向が明らかになりました。バナーは41社がアップロードし、全てがプロフェッショナルなデザイン投資を反映していました。リンク機能は33社が有効にし、その大半(85%)はサイト内のセクション、天気ページ、ライブストリームなどのオンサイトナビゲーションに利用しています。

特に地方テレビ局がリンク機能を積極的に活用し、ナショナルブランドはあまり活用していません。投稿のピン留め機能は52社で有効化されましたが、実際に使用しているのは13社にとどまりました。ライフスタイルブランドが最も利用しています。

「概要」テキストについては、自動生成のWikipedia情報ではなく、38社がカスタム記述を使用し、独自のブランドメッセージを伝えています。ただし、UTMトラッキングを実施しているリンクは65件中わずか3件であり、ほとんどのパブリッシャーはプロファイルからのトラフィック効果を測定していません。

ソーシャルリンクの表示順序では、地方テレビ局の86%がFacebookを最初に表示しており、X(旧Twitter)を最初にするケースは皆無でした。ナショナルブランドはFacebook、Instagram、X、YouTubeに分散しています。

重要な発見として、この機能の採用度とDiscover上での可視性の軌跡との間に相関関係は見られません。エンハンストプロファイルは、ブランディングとナビゲーションのための管理された表面を提供しますが、ランキングを左右するアルゴリズムの入力要素ではないと結論付けられています。

このプログラムは現在、米国のみで招待制ですが、基盤となるインフラは既に世界中の47,000以上のパブリッシャーのプロファイルページに存在するため、将来的な規模拡大の可能性が示唆されています。

解説

Google Discoverにおけるエンハンストプロファイルの導入は、日本のパブリッシャーにとっても注目すべき動きです。現時点では米国のみで招待制ですが、既存のプロファイル基盤が世界規模で構築されているため、いつ日本にも展開されてもおかしくありません。

この機能は、コンテンツのランキング上昇に直接寄与するものではないという点は重要です。あくまでパブリッシャーがDiscover上でのブランドプレゼンスを強化し、ユーザーエンゲージメントを深めるためのツールと捉えるべきでしょう。

データが示すように、プロフェッショナルなバナーデザインは必須です。ブランドのアイデンティティやローカル性を反映した高解像度の画像を準備し、特に推奨される正方形(1:1)フォーマットを意識することが推奨されます。

リンク戦略においては、多くのパブリッシャーがサイト内の主要セクションやユーティリティコンテンツ(天気、ライブストリーム、アプリダウンロードなど)へのナビゲーションとして活用している点が示唆に富みます。ユーザーが求めている情報への最短経路を提供できるよう、5~7つの最も価値のあるリンクを選定する計画を立てておくべきです。

最も見過ごされているのがUTMトラッキングです。ほとんどの参加者が計測を行っていない現状は、データに基づいた効果測定の機会を逸していることを意味します。この機能が公開された際には、Discoverプロファイル専用のUTMキャンペーンパラメーター(例:utm_campaign=discover-profile)を設定し、最初からパフォーマンスを追跡することが極めて重要です。

また、「概要」セクションを自社で記述できるようになるため、ブランドのミッションや提供価値を明確に伝えるための準備も必要です。自動生成される情報に任せるのではなく、ユーザーに響くピッチを作成しましょう。ソーシャルリンクの表示順序も、最もエンゲージメントの高い、または戦略的に重視したいプラットフォームを優先できるよう、編集方針を明確にしておくことが求められます。

複数のメディアを運営するグループは、プロファイルの管理モデル(集中的に行うか、各部署で個別に行うか)を事前に決めておくべきです。招待が来てから慌てて決めるのではなく、一貫性のあるブランド体験を提供するための戦略的判断が必要です。

これらの準備を進めることは、将来的にGoogleがこの機能を日本のパブリッシャーにも開放した際に、スムーズに導入し、Discoverプラットフォーム上でのブランド価値を最大化するための鍵となるでしょう。まずは構造化データの監査から始め、Googleがあなたのプロファイルページで何をどのように表示するかを確認しておくことが最初のステップとなります。


  • 掲載元: Search Engine Land
  • 公開日: 2026-05-12T17:20:51+00:00

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