概要
Ahrefsが実施した最新の調査によると、AIによって引用されるページではスキーママークアップがはるかに一般的であるものの、スキーママークアップを追加しても引用数の明確な増加にはつながらないことが判明しました。
Ahrefsは、JSON-LDスキーマを追加した1,885のウェブページを追跡しました。それぞれのページは、スキーマを追加しなかった対照ページと比較され、Google AI Overview、AI Mode、およびChatGPTにおける引用の変化が測定されました。どのプラットフォームでも、スキーマ追加後に引用数が大幅に増加することはありませんでした。
このレポートでは、600万のURLが分析され、AIによって引用されたページはJSON-LDを含む可能性が約3倍高いことがわかりました。この差は、スキーマがAIの可視性を向上させる証拠と見なされてきました。
しかし、Ahrefsは、スキーマを持つサイトは質の高いコンテンツに投資し、より多くのリンクを獲得する傾向があるため、他のシグナルから切り離した場合にこの仮説が当てはまるかどうかを検証しました。
彼らは、各スキーマページを、異なるドメインから類似した引用レベルを持ち、JSON-LDを追加したことのない3つの対照ページと照合する対照比較を実施しました。スキーマ追加の30日前と30日後の引用数の変化が測定されました。
結果は以下の通りです。Google AI Overviewでは4.6%の減少(小さいが統計的に注目すべき減少)、Google AI Modeでは2.4%の増加、ChatGPTでは2.2%の増加でした。後者2つはランダムな変動と区別できないほど小さいものでした。主要な比較と並行してさらに3つのテストが実施されましたが、合計4つのテストすべてで明確なプラスまたはマイナスの効果は見られませんでした。
Google AI Overviewにおける4.6%の減少については、スキーマ追加前から処理ページと対照ページの両方で引用数が減少していたという背景があります。処理ページはわずかに速いペースで減少しましたが、その差は小さく、レポートはスキーマによるわずかな悪影響か、単なる偶然である可能性のいずれの結論も導き出していません。
このデータセットのすべてのページは、スキーマ追加前にすでに100以上のAI Overview引用を持っていました。これらのページはすでにAIに認識され、クロールおよび表面化されていました。レポートはこの限界を認めており、まだAIに可視化されていないページに対しては、スキーマがクロール、解析、またはインデックス作成に役立つ可能性を排除していません。ただし、データでこれを裏付けることはできません。
その他、JSON-LDを追加する際に他の要素も変更されることが多く、スキーマの影響を分離するのが難しい点や、すべてのスキーマタイプが一緒くたに扱われているため、特定のタイプが異なるパフォーマンスを示す可能性、30日の期間が効果を捉えるには短い可能性などが指摘されています。
レポートで引用されたsearchVIUの実験では、5つのAIシステムがリアルタイムでページをフェッチする際にスキーママークアップを使用するかどうかがテストされました。結果は、どれも使用せず、JSON-LD、Microdata、RDFaを無視して目に見えるHTMLのみを抽出していました。これは直接フェッチのテストであり、トレーニング、インデックス作成、または取得時のスキーマの役割の証明ではありません。
スキーママークアップはAIの可視性のために頻繁に推奨されますが、Ahrefsのデータはこの見解を複雑にしています。スキーマはリッチリザルトやナレッジグラフをサポートしますが、JSON-LDを追加してもすでに引用されているページのAI引用が増えるわけではありません。
データはスキーマを持つページがAIに引用されることが多いという相関関係を示していますが、Ahrefsはこれをスキーマの直接的な影響ではなく、サイト全体の品質の指標であると解釈しています。
このレポートは、まだAIに引用されていないページに対してスキーマが役立つかどうかを判断することはできません。AIにすでに可視化されているページの場合、JSON-LDが引用数を押し上げる可能性は低いと結論付けられています。
解説
今回のAhrefsの調査結果は、スキーママークアップがAIによる引用に直接的に寄与するという一般的な見解に一石を投じるものです。特に、すでにAIから引用されている(つまりAIに認識されている)ページにおいては、スキーマを追加しても引用数の増加は見込めないという結論は重要です。
スキーマを持つページがAIに引用されやすいという相関関係は、スキーマがサイト全体の品質指標であるというAhrefsの解釈が現実的でしょう。スキーマを実装するサイトは、一般的にSEOに力を入れ、質の高いコンテンツ作成やリンク構築、サイト構造の最適化なども行っていると推測できます。
つまり、スキーマそのものが引用数を直接増やすのではなく、質の高いサイトが質の高いコンテンツの証としてスキーマを導入しているという側面が強いと考えられます。この点から、スキーマはSEOへの取り組みを示すシグナルの一つと捉えるのが適切かもしれません。
このレポートは、スキーママークアップの重要性を完全に否定するものではありません。リッチリザルトやナレッジグラフなど、従来の検索結果での視認性向上には依然として不可欠な要素です。AI Overviewなどが情報を生成する際に、構造化データが間接的にその情報源の信頼性や分類に寄与する可能性は十分あります。
しかし、今回のテストは「すでにAIに引用されているページ」に焦点を当てています。まだAIに認識されていない、あるいは引用されていない新しいコンテンツや埋もれたコンテンツに対しては、スキーマがAIシステムによるコンテンツの理解や表面化を助ける可能性は残されています。この点については、今後の追加調査が必要とされるでしょう。
したがって、すでにAIに引用されているページについては、スキーマの追加だけに頼るのではなく、コンテンツの品質向上、E-E-A-T(経験、専門知識、権威性、信頼性)の強化、そしてユーザーエンゲージメントの促進に注力することが重要です。
新規コンテンツやまだAIに認識されていないコンテンツに対しては、SEOのベストプラクティスとして引き続きスキーママークアップを導入することが推奨されます。直接的な引用増加効果は不確かですが、間接的なメリットや将来的なAIの進化に対応するためには有用です。
- 掲載元: Search engine journal
- 公開日: 2026-05-11T21:06:10+00:00

Schema Markup Didn’t Move AI Citations In Ahrefs Test via @sejournal, @MattGSouthern