概要
SparkToroが2026年3月11日に開催した「Office Hours」セッションでは、「AIの可視性を実際に追跡できるのか?」という疑問が議論されました。ChatGPTやClaude、Gemini、Google AI Modeといったツールでは、同じ質問を2回投げても同じ回答が得られないため、AIランキングの追跡には当初から懐疑的な見方がありました。
解説
本調査結果は、多くのマーケターが抱く「AIランキングを追跡すべきか」という疑問に対し、非常に重要な示唆を与えています。
結論として、特定のAIランキングを追跡することには意味がないと考えるべきです。AIツールからの回答は極めて一貫性がなく、同じ質問に対しても毎回異なるブランドリストや順序、表現が生成されるため、従来のSEOランキングのような概念は適用できません。特定のブランドがAIに表示されないと報告を受けた場合でも、数回試行すれば表示される可能性が高く、一過性の結果に一喜一憂すべきではありません。
むしろ重視すべきは、多くのプロンプトと多数の試行におけるブランドの全体的な可視性です。これは、特定の「順位」ではなく、AIが様々な文脈で自社のブランドを言及する機会を増やすことを意味します。
現時点でのAIの影響力が最も大きいのは、間違いなくGoogleのAI概要(AI Overview)です。Googleの検索結果の18%にAI概要が表示されており、これは膨大な数のユーザーに影響を与えています。SEO担当者は、直接的なAIツールへの最適化よりも、Googleのコアアルゴリズムと品質ガイドラインに準拠した高品質で信頼性の高いコンテンツ作成に注力し、GoogleのAI概要に適切に表示されることを目指すべきでしょう。これにより、間接的にAIツールが情報を参照する際の信頼性も高まります。
また、AIツール自体の利用状況を見ると、訪問数シェアは検索エンジンに比べてまだ小さく、ChatGPTの利用も昨年半ばから伸び悩んでいます。これは、一部の専門家による過剰な期待と、一般ユーザーの実際の利用状況との間にギャップがあることを示唆しています。
さらに、AIに対する一般の人々の認知度と好感度の低さも重要な点です。NBCの世論調査で「極めて不人気」という結果が出ていることから、AIが生成する情報の信頼性に対する一般の抵抗感が強い可能性も考慮する必要があります。医療アドバイスなど、人の健康や安全に関わる重要な情報についてAIの回答に依存することは、そのランダム性ゆえに非常に危険であるという指摘は、コンテンツ制作者やブランドにとって肝に銘じるべきリスクでしょう。
- 掲載元: SparkToro Blog
- 公開日: 2026-05-08T04:44:16+00:00