概要
GoogleのLiz Reid氏は、AI検索の裏側と「Browsy Queries(ブラウジング型クエリ)」という比較的新しい概念について言及しました。彼女のフィードバックは、AI検索でより良いパフォーマンスを発揮するためにSEO担当者が今何を重視すべきかについての洞察を提供しています。
ユーザーの検索行動は多様であり、単一のパターンではありません。Googleは従来の検索ページと「AIモード」を「検索」として捉え、Geminiアプリとは根本的に異なるものと位置づけています。多くのユーザーはこれらのプラットフォームを横断して利用しており、特定の画一的な検索行動パターンは存在しません。
より情報収集を目的としたクエリは「Search」や「AIモード」で、コンテンツの書き換えのようなクリエイティブなクエリは「Gemini」で利用される傾向があります。AIモードへ直接アクセスするユーザーは、より複雑で長い、フォローアップが必要な質問をする傾向があります。
一方、「Browsy Queries」とは、Google内部で使われている言葉で、ユーザーが直接的な回答ではなく、探索レベルの意図を持っている検索を指します。Googleの元DeepMindソフトウェアエンジニアは、この「browse intention」クエリを特定する機械学習モデルを開発し、クリック率を5%向上させたと述べています。
この概念は、ショッピング関連の求人情報や動画広告のサポートページでも使われており、ユーザーが「発見フェーズ」にあることを示しています。Browsy Queriesのユーザーは、まだ何が欲しいのかを絞り込まず、インスピレーションやオプション、比較などを求めています。
そのため、このようなクエリでは、単一に要約されたAIの回答ではなく、多くの選択肢を閲覧できる従来の「Full SERP(検索結果ページ全体)」が好まれる可能性があります。SEO担当者にとって、すべてのクエリを直接的な回答問題として捉えるのではなく、ユーザーの探索をサポートする「発見段階のコンテンツ」の重要性を示唆しています。
解説
Liz Reid氏が提唱した「Browsy Queries」の概念は、AI検索時代におけるSEO戦略を考える上で非常に重要な示唆を与えます。これまでのSEOでは、ユーザーの検索意図(インテント)を正確に特定し、それに合致するコンテンツを提供することが基本でしたが、Browsy Queriesは「明確な答えではなく、探索や発見を目的とした意図」があることを明確にしています。
これは、すべてのクエリに対してAIが要約した回答が最適とは限らない、ということを意味します。特に、具体的な商品やサービスが決まっていない、アイデアを探しているといった「発見段階(discovery phase)」のユーザーには、従来の検索結果ページ(SERP)で多くの選択肢や情報を閲覧できる方が価値が高いと考えられます。
したがって、SEO戦略としては、二つのアプローチを考慮する必要があります。一つは、具体的な情報や質問に対する直接的な答えを提供するコンテンツを最適化し、AI検索やAIモードでの表示を目指すこと。もう一つは、Browsy Queriesに対応するため、ユーザーが多様な選択肢を探索できるような「広範でインスピレーションを与えるコンテンツ」を作成することです。
例えば、「夏のおしゃれな服装」のような漠然としたクエリに対しては、多くのコーディネート例やトレンド、アイテムを提示し、ユーザーが「ブラウジング」を楽しめるようなページ構成が有効です。ページが深くなるにつれて、より具体的な情報や商品に誘導するような「ピラミッド構造」も考慮すべきでしょう。
AI検索が進化する一方で、Googleがユーザーの「探索行動」を重視し続けていることは、コンテンツマーケティングの多様性の重要性を示唆しています。単一の正解を提示するだけでなく、ユーザーが自ら発見し、検討できる機会を提供することが、今後のSEOにおける重要な差別化要因となるでしょう。
- 掲載元: Search engine journal
- 公開日: 2026-05-04T23:29:53+00:00

Google: Browsy Queries May Favor Full SERPs, Not AI via @sejournal, @martinibuster