概要
欧州委員会は、EUおよびEEA地域において、Googleに対し、オンライン検索エンジンと認定されるAIチャットボットを含む競合検索エンジンとの検索データ共有を提案する予備的調査結果を送付しました。
この提案に基づき、Googleは、ランキング、クエリ、クリック、ビューの4種類の匿名化されたデータを、FRAND(公正、合理的、非差別的)な条件で共有する必要があります。これにより、第三者検索エンジンがサービスを最適化し、Google検索の優位性に挑戦することを目的としています。
提案は、データの受益者資格(AIチャットボットを含む)、共有データ範囲、共有方法と間隔、匿名化基準、FRAND価格設定ガイドライン、アクセス手順の6つの領域をカバーしています。
AIチャットボットがDMA(デジタル市場法)のオンライン検索エンジンの定義を満たせば、Googleの匿名化された検索データにアクセスし、検索結果の取得およびランキングシステムを改善できる可能性があります。
Googleは、この提案に対し、エンゲージデットなどの複数のメディアへの声明で反対を表明しています。Googleのクレア・ケリー氏は、ユーザーの機密データが「危険なほど非効果的なプライバシー保護」のもとで第三者に渡されることを懸念し、この提案が「DMAの当初の義務をはるかに超え、人々のプライバシーとセキュリティを危険にさらすもの」だと主張しています。
Googleはまた、この調査が「OpenAI」によって推進されている可能性があり、「DMAの起草者が想定していなかった方法でGoogleからデータを収集しようとしている」と指摘しています。
この措置は予備的なものであり、可決された場合でもEEAのみに適用されます。匿名化と価格設定の詳細は5月の協議を通じてまだ検討中であり、7月27日までに最終決定が下されます。
特に、AIチャットボットの資格認定が最終決定で維持されるかどうかが長期的な課題です。もしAIチャットボットの資格認定が認められれば、EU/EEAのユーザーにサービスを提供する適格な製品は、Google検索からの匿名化されたシグナルにアクセスできるようになる可能性があります。
解説
欧州委員会がGoogleに検索データ共有を求めるこの提案は、デジタル市場における競争促進を目指すEUの強い姿勢を示すものです。特に、AIチャットボットをデータ受益者の対象に含めている点は注目に値します。
この動きが最終的に承認されれば、AIを活用した新しい検索サービスが、Googleの強力な検索データの一部にアクセスできるようになり、検索市場の競争環境が大きく変化する可能性があります。これは、AI検索の可視性を追求するSEO担当者にとって、非常に重要な転換点となり得ます。
Googleの反発は、ユーザーのプライバシー保護を大義名分としつつも、競合他社に検索の核心データを提供することへの強い抵抗感を示しています。特にOpenAIを名指ししていることから、検索市場におけるAIの台頭に対するGoogleの警戒感が伺えます。
提案されているデータカテゴリ(ランキング、クエリ、クリック、ビュー)は、検索エンジンのアルゴリズム最適化において極めて重要です。たとえ匿名化されていても、これらのデータが競合他社に提供されれば、既存のAIチャットボットや新たなAI検索サービスの性能向上が加速する可能性は十分にあります。
ただし、この提案はまだ予備段階であり、FRAND条件の具体化、匿名化の基準、そしてAIチャットボットの最終的な資格認定といった多くの詳細が、今後の協議と最終決定(7月27日予定)によって左右されます。これらの詳細がどのように決まるかによって、実際のインパクトは大きく変わるでしょう。
SEOおよびAI可視性の専門家は、今後の動向、特にAIチャットボットのデータアクセス資格に関する最終決定を注視し、新たな競争環境に適応するための戦略を準備することが重要です。新しいAI検索サービスが、Googleからのデータを利用してどのようにコンテンツを認識し、ランキングするかを理解し、対応策を講じる必要があるかもしれません。
- 掲載元: Search engine journal
- 公開日: 2026-04-20T12:41:36+00:00

Google May Have To Share Search Data With Rivals via @sejournal, @MattGSouthern