
概要
数週間前に発表された「検索がどこで行われているか」に関する調査(約73%がGoogle)に続き、SparkToroとSimilarwebによる新たな研究は、ユーザーが検索する前に「どこで影響を受けているか」を明らかにします。この分析では、モバイルおよびデスクトップウェブで最も訪問された上位5,000サイトが対象となりました。
調査は、Similarwebのモバイルおよびデスクトップクリックストリームデータパネルを用いて行われました。上位200サイトは手動で分類され、残りの4,800サイトはGPT for Sheetsと手動レビューを組み合わせて分類され、99%以上の精度が確認されました。
2026年1月のデータによると、全訪問のほぼ半分を検索とソーシャルが占めており、これらは巨大なカテゴリです。
この分析にはいくつかの制限があります。モバイルアプリは含まれていないため、もし含まれていればソーシャルが検索を上回る最大のカテゴリとなり、メール、エンターテイメント、メッセージングも大幅に大きくなるでしょう。
AIツールの訪問シェアは、モバイルアプリが除外されており、AIの利用がデスクトップに偏っている(約94%がデスクトップ)ため、実際よりも過大に評価されている可能性があります。また、GmailへのアクセスがGoogle.comにリダイレクトされるため、メールの訪問数が過小評価されています。
Googleは非常に巨大で、トラフィックで見ると次の13の最大サイトを合わせた規模に匹敵します。しかし、トップ5,000サイトへの全訪問のうち、Googleを含む検索は4分の1以下に過ぎません。
このことは、アトリビューションにおける根本的な問題を説明しています。検索は需要が集中した環境でそれを捕捉するため、過大評価されがちです。一方、メール、ニュース、コンテンツ、ソーシャル、エンターテイメント、生産性ツールなど、はるかに断片化されたウェブ上の場所は、最初に需要を生み出しているにもかかわらず、過小評価されています。
結論として、影響はあらゆる場所で発生しています。検索は最大のカテゴリですが、他のチャネルで生み出された影響に対する単なる反応に過ぎません。検索は需要を生み出すことは稀で、むしろ興味を回答やナビゲーション、クリックに変換するインターネットの仲介役です。
ソーシャルメディアとニュースは最も見落とされがちなチャネルです。オーディエンスはこれらの場所に存在し、そこで消費するコンテンツから影響を受けています。もしこれらのチャネルに存在しなければ、競合に負けるでしょう(B2Bでも同様です)。
AIは成長していますが、ChatGPT、ClaudeなどのAIツールへの訪問シェアは、その報道の熱狂ぶりと比較して極めて小さいです。AIが発見可能性とマーケティングに最も大きな影響を与える場所は、実はGoogleです。
米国の検索結果の3分の1以上が現在AI概要を表示しており、GoogleはAIでプレス記事の見出しを書き換えたり、GmailでAIをデフォルトで使い始めたりしています。AIを通じた発見可能性について心配すべきは、ChatGPTやClaudeではなく、Googleなのです。
解説
この調査結果は、現代のマーケティング担当者が「影響の発生源」をどのように捉えるべきかについて、重要な示唆を与えています。多くの場合、マーケティングはGoogle検索に焦点を当てがちですが、このデータは検索が需要の「反応」に過ぎないことを明確に示しています。
つまり、ユーザーが特定のキーワードで検索する前に、どこで情報に触れ、関心を持ち、需要を形成しているのかを理解することが極めて重要です。ブログ、ソーシャルメディア、ニュースサイト、メールなど、多様なチャネルが初期の需要創出において不可欠な役割を担っています。
したがって、マーケティング戦略は、最終的な検索エンジン最適化だけでなく、これらの多様な影響チャネルでの存在感を確立し、ユーザーエンゲージメントを高めることに力を入れるべきです。特に、ソーシャルメディアやニュースサイトは過小評価されがちですが、オーディエンスが積極的に情報を消費し、影響を受けている場として、投資する価値が非常に高いと言えるでしょう。
アトリビューションの観点からも、この調査は再考を促します。ラストクリックアトリビューションのようなモデルは、検索を過大評価し、需要を生み出した初期のタッチポイントを見落とす可能性があります。マーケターは、より包括的なアトリビューションモデルを導入し、コンテンツ消費やブランド認知といった初期段階の貢献度を正しく評価する努力が必要です。
AIに関して言えば、個別のAIチャットボットツールへの直接的なトラフィックを追うよりも、Googleが検索体験にAIをどのように統合しているかに注目すべきです。AI概要やAIによるコンテンツ生成機能など、GoogleのAIを活用した機能への最適化が、今後の発見可能性(discoverability)を左右する主要な要素となるでしょう。
結論として、成功するマーケティング戦略は、Google検索を「最後の接点」と捉え、その前の段階で顧客の心を動かす「影響の発生源」を多角的に開拓することにあります。これにより、持続的な需要を創出し、競合に差をつけることが可能になります。
- 掲載元: SparkToro Blog
- 公開日: 2026-03-25T13:03:23+00:00